石けんが出来るまで
油脂に苛性ソーダ液を加えてグルグルし始めるところから
ケン化 ⇒ トレース ⇒ ジェル化 ⇒ 乾燥、までを
簡単なGIFアニメにしました
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アニメと左図の絵の説明です。

水色の線で囲まれた部分は苛性ソーダ液のクラスターです。

脂肪酸トリグリセリドと言うのは元の油脂のことです。
 油脂に苛性ソーダ液が混ざってきたところです。油脂と苛性ソーダ液の境界(界面)で油脂の加水分解が生じ、元の油脂から切り離された脂肪酸がナトリウムイオンと結合して脂肪酸ナトリウム(石けん)が生じます。
 この油脂が全ての脂肪酸を切り離してナトリウムイオンと反応すると、3分子の脂肪酸ナトリウムとグリセリン1分子が出来ます。
 生成した脂肪酸ナトリウムの一部は、親油基同士が近づいて弱い力の凝集を作る(親水基同士もありえるはず)。
 また遊離している脂肪酸ナトリウムは親水基を水のクラスターの方に親油基を外に向けてくっついてきます。
 水のクラスターと油脂との間に橋渡しするように脂肪酸ナトリウムが配置されてくると、油脂ー苛性ソーダ混合液の流動性が悪くなってきます。このときの各分子の方向性は無く、かなりまばらに分散していて、縦横に各分子が弱い力で連結してきます。さらに大きな分子である油脂が分解されてより小さな分子の数が増えるため、よけいに身動きが取れにくくなります。これがいわゆる「トレ−ス」の状態です。
 
 ケン化が進んでくると、この反応が発熱反応であるため、混合液の温度は上がってきます。液の温度が上がってくるとさらにケン化は促進されますが、液温があがるにつれて、それぞれの分子の動きも活発になり、弱い凝集であるクラスターなどはバラバラになります。
 そのため固まり始めていた石けん生地は、各分子間の結合を外して自由な動きが取れやすくなり、トレースが緩み始めてきます。
 分子が激しく動き回ると、より状態を安定化させる方向で動くため、以前のランダムな配置から、より整然とした配置に並び替えが進み、大きな分子の間に小さな分子が入り込みます。この状態が「ジェル化」と呼ばれるもので液が透明化してきます(分子による乱反射が少なくなるため)。
 このときの温度は、油脂の組成によってもオプションによっても変わってきますが、わたしの経験の範囲内では、およそ70℃くらいから90℃くらいの範囲内で始まるようです。(80〜85℃が一番多いかな?)
 ケン化するにつれナトリウムの残りが少なくなってきて反応が下火になってきます。液の温度も次第に下がってきて再び不透明な状態になり固まってきます。
 このときはまだある程度の未反応のナトリウムとほとんどの水分が残ったままです。
 水分が蒸発していくにつれ、全体も収縮していき、硬い石けんが完成します。
 ここまではうまくいった場合の工程を書いたのですが、失敗するときや、失敗かも!と思ったときのその原因は上記のどれかに問題が生じていることになります。(問題が生じても使える石けんになることの方が多いのですが)
 次はそんなトラブルをGIFアニメで作っていきます。・・・いつか♪